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【これって密漁?】漁業権ってなに?

2026.07.28
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石川県の沿岸に設置されている密漁看板

 夏も本番になり、海でレジャーをする人も増えてくる中、毎年問題となるのが「密漁」です。
密漁は漁業権の侵害となり、法律により罰せられます。

 一つだけ獲ったサザエをバーベキューにして食べた。浜辺に打ち上げられているワカメを拾って持って帰った。これらは「密漁」になるのでしょうか?
 結論から言うと、これらはすべて密漁(違法)になってしまいます。

 皆さんは漁業権ってご存じですか?漁業が盛んな石川県で、漁業権をよく知り、理解していただくことはとても大切なことです。

 こちらの動画では「石川県の漁業権」について詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

そもそも「漁業権」ってなに?

 漁業権とは、「一定の水面において特定の漁業を一定の期間排他的に営む権利」とされており、簡単に言えば「その区画で漁業をする権利」です。
 内容は地域によって差がありますが、下記の3種類があります。

漁をする人のイメージ

・定置網漁業権
・区画漁業権
・共同漁業権

 例えば、定置網漁業権が設定されている区画では、都道府県から免許された人だけが、定置網漁業を行えます。
 また、漁業権は漁業法という国の法律によって定められています。漁師や漁協が独自に決定しているのではなく、水産庁が管轄する国の法律で定められた厳格な決まり事です。

石川県の漁業権について

 石川県には沿岸全域共同漁業権が設定されています。

 共同漁業権は「一定の水面を共同に利用して漁業を営む権利」です。第1種~第3種まであり、それぞれ対象となる魚種や漁法が指定されています。これが沿岸全域に設定されているため、石川県の沿岸で漁を行うためには漁協組合員となり、漁業権を持っていなければなりません。

 漁業権を持っていない一般の人が、第一種共同漁業権の対象になっているワカメやサザエなどを勝手に獲ると、その地域で漁を営む人々の漁業権や漁業行使権を侵害したことになります。 漁業法195条で定められている通り、法律違反となり最大100万円の罰金を科せられます。

 特に、アワビ・ナマコなどの「特定水産動植物」を密漁した場合は「3年以下の懲役または3,000万円以下の罰金」という非常に重い罰則が科せられます。

対象魚種について(石川県沿岸の場合)

  以下の水産物は第一種共同漁業権の対象となっており、いかなる理由があれ、少量であっても、漁業権を持たない人たちが獲ると密漁になります。

  • 海藻:ワカメ、モズク、テングサ、イワノリ 他
  • ・貝類:アワビ、サザエ、カキ、バイガイ 他
  • ・農林水産大臣の指定する定着性動物:ウニ、ナマコ、タコ 他
    ※基本的に、定着するもの(泳いで住み家を移さないもの)は獲ってはいけません。
密漁禁止の対象となる魚介類のイメージ

 例えば、浜辺でバーベキューをした際に、潜って獲ったサザエを一つ食べたとします。一つだけであっても、それを私的に食べただけであっても、漁業権の侵害となり密漁となります。

石川県沿岸では魚を獲ってはいけない?

 では、石川県沿岸では、漁業権を持っていない人は魚を獲ってはいけないのでしょうか。

釣りを楽しむ人のイメージ

 泳いでいる魚を釣り上げる、手釣りや竿釣りによる魚釣りについては遊漁(レジャー)とされ、石川県沿岸全域で楽しむことができます。

 ただし、一般のレジャー(遊漁者)には以下の禁止ルールがあります。

禁止されている道具:簡易潜水器(水中ボンベ等)や水中銃、発射装置のある「やす」などの使用は認められていません。

トローリングの禁止:船を走行させながら釣りを行うトローリングは「ひき縄釣り」という漁法に分類されるため、一般人は禁止されています。

引っ掛け針の禁止:引っ掛け針を釣り竿につけて、魚貝藻類を引っ掛けて獲る漁法は、第一種共同漁業権の侵害にあたるため禁止です。

海はみんなのもの?

石川県五色が浜の写真

 海は個人の財産ではないのに、どうして漁業権が設定されているのか?というご意見も多いでしょう。大前提として法律で決まっているから、という理由がありますが、漁業権を定める漁業法は、実はかなり古くからある法律です。漁を生業とする人たちが、限られた漁場で資源を子孫まで受け継ぐために、自然にできた決まりが始まりです。

 漁師が優先されているように見えるかもしれませんが、漁師たちは定められた法に従って漁を行っています。毎年獲っても良い時期、量を決めているので、好きな時に好きなだけ獲っているわけではありません。また、海を掃除したり、稚魚・稚貝を放流したりして、漁師たちは自分たちの漁場を守っています。

 もし一般人や企業が好きなように漁をすると、資源はあっという間に枯渇してしまいます。誰かが遊び半分で獲ったその貝は、漁を生業とする人たちにとっては大切な生活の糧なのです。

まとめ:漁業権は海を守るためのもの

 漁師たちは皆さんの食卓に美味しい魚を届けるという使命を果たすために漁をしています。

 漁業権は決して漁師だけの特権ではありません。豊かな海の資源を守り、未来に魚を残すために欠かせない大切な決まり事です。

 これからもずっと石川県の美味しい魚を食べ続けるために、ルールとマナーを守って海を楽しみましょう!ご理解とご協力をお願いいたします。

魚介類を美味しく食べるイメージ
2026.07.28